♪ピーンポーン♪
朝起きて顔を洗っていると、インターホンの音が聞こえた。
「はーい」
私は顔を拭きながら玄関へ向かう。
今日はおばあちゃんは、近所の人とどこかへ行く、と言って朝からいない。
だから今日はこの家を私が任されているのだ。
誰かな……。
そう思いながら私は扉を開けた。
「はーい……」
「水沢郵便局でーす」
「はっ?」
そこにいたのは、涼平だった。
いつものラフな格好をして、右手に白い封筒を持っている。
「ちょっと、涼平! 昨日どこに行ってたの!?」
「ごめん……千夏」
ごめんじゃなくて、なんで昨日いなかったのか教えてほしいんだけど……。