君色の夏





「もうそろそろ帰った方が良くない? だから、これで最後にしようよ」



「そうだね……じゃあ、観覧車乗ろうよ! 遊園地の最後って、やっぱり観覧車でしょ?」



私がそう提案すると、りっちゃんは頷いた。



「千夏、入園する前から観覧車に乗りたそうだったもんね。ずっと観覧車見つめてたじゃん」



「えへへ……。だって、ここの観覧車すっごい大きいんだもん!」



見上げていたら、首が痛くなりそうなくらい大きい。




私たちは観覧車の下の受付場所まで行くと、回ってきたゴンドラに二人で乗った。



「りっちゃん、隣に座ろう」



「はいはい」



私とりっちゃんが隣に座ると、ゴンドラはだんだんと上にあがっていく。



「わぁ……! すごい! 綺麗!」



私は、窓から見えた景色に息をのんだ。



ちょうど向こうの方に夕日が沈むところで、空がオレンジ色に染まっている。



「ねぇ、りっちゃん! 綺麗だね!」



私が外を見ながらそう言っても、返事は返ってこない。