君色の夏





梨紗さん……あなた、何でそんなに余裕なの?



このジェットコースター、この遊園地で一番怖いって評判のやつだよ?



りっちゃん、本当変わってるなぁ……。



私はぎゃあぎゃあと叫びながら、りっちゃんの冷静さに驚いていた。






「はぁ……鼓膜破れた」



ジェットコースターの下車口で、りっちゃんはため息をつきながらそう言った。



「ごめんね、りっちゃん。鼓膜、大丈夫?」



「いや……大丈夫じゃない」



大丈夫じゃない!?



私のせいで、りっちゃんの鼓膜が破れてたらどうしよう!



「千夏がジェットコースター乗りたいって言ったのに、なんでそんなに叫ぶのよ?」



「え? ジェットコースターは叫ぶもんでしょ」



ジェットコースターは、叫ばないと楽しくないから!



「はぁ………都会の子って、やっぱり違うのね」



「へ? りっちゃんが変わってるだけだよ」