君色の夏





とっておきの場所に、私なんかを連れてきていいのかな?




そう思ったけれど、涼平のとっておきの場所に私を連れてきてくれたことが、嬉しかった。




「ここ、夕日が沈む瞬間がすごい綺麗なんだ。だから、千夏に見せたいなーって思って」



夕日かぁ。



東京ではほとんど、夕日なんてじっくり見る機会なんてなかったから、新鮮だ。



でも、すぐに私の頭の中に、小さな疑問が浮かんだ。



「え? じゃあ、夕日が沈むまでは何するの?」



今はまだ午前10時。



夕日が沈むのは、午後の7時頃のはず。



「何言ってんの、千夏。海で泳ぐんだぜ!」



え?



泳ぐ……?



……。



「え!? 泳ぐの!?」



この海で!?