君色の夏





「千夏、ごめんな。騒がしいだろ」




「ううん、全然。私、小さい子と触れ合う機会がないから、新鮮だよ」



「そうか? それならいいけど」



それに、涼夏ちゃんすっごく可愛いし。






「ねぇ、なっちゃん! こんど、ぜったい探検行こうね! ぜったいだよ!」



帰り際、何度も繰り返してそう言う涼夏ちゃん。



「うん、行こうね。約束」



それから涼夏ちゃんと小指を絡めて“ゆびきりげんまん”した後、私は涼平に送られて家に帰った。



「こんなに近いんだから、送らなくってもいいのに」



「いや、だってもう暗くなりかけてるじゃん。こんな時間まで涼夏に付き合わせちゃったしな」



別にいいのに。




「それよりさ、涼夏ちゃんすっごい可愛いね! 妹、いいなぁ……」



「いや、こっちもこっちで大変なんだよ。なんて言ったって、まだ5歳だからさ。いろいろと大変だよ」



一人っ子の私にとっては、羨ましい限りだ。