君色の夏





でも、しばらくすると涼平は落ち着いてきたみたいだった。




「大丈夫だよ。ちょっと調子が悪くて」




涼平は、ペットボトルの水を飲んでからそう言った。



大丈夫じゃなさそうだけど………。




「ごめん、千夏。行こうか」



「ちょっ……涼平、大丈夫なの?」



涼平の親に電話して、迎えに来てもらった方がいいんじゃないの?



でも、涼平は首を横に振って小さく笑った。




「大丈夫だって。多分、風邪だから」




もう一度そう言って、歩き始めた。




このまま行って大丈夫かな……と思ったけど、涼平は意外にもすぐに復活したので、私もついていくことにした。



「わぁ……きれい!」




山の上から見る景色は、やっぱりすごくきれいだった。