君色の夏





この町の景色は本当にきれいで、私は大好きだ。




「着いた~!」



「疲れたー……」



私と涼平の声が重なった。



山登りで、意外に疲れた。




私、案外体力ないんだな……。




涼平なんて、辺りを駆け回ってて体力有り余ってそうなのに。



まあ確かに、私はあんまり運動してないけど……。




一人で呟いていると、はしゃいでいた涼平が不思議そうな顔をしてこっちを見ていた。



「千夏? どうかした?」



「ううん、疲れただけ」



「今、なんか呟いてなかった?」



「いや、ちょっと ひとりごと」



涼平はふーん、と言うと、リュックサックの中をさぐって何かをとりだした。



「千夏! 弁当食べよう!」



目をキラキラさせてそう言う涼平。