君色の夏





東京の友達だったら、



『だって本当にちっちゃいじゃん~』



とか、からかってくるのに。



涼平が、こんなに素直だとは思わなかった。



素直すぎて、怒ることができなかった。



きっと涼平は、まっすぐに生きてきたんだろうな。



まったく顔見知りではなかった私に恥ずかしがることもなく話しかけてくるような人懐っこさも、なんだか分かるような気がする。



涼平はきっと、自分を飾っていない、素の自分のままで生きてきたんだ。



だから、涼平には今日会ったばかりなのにこんなに心を開けるのかもしれない。



「千夏って、なんで夏休みの間おばあちゃんの家にいることになったの?」



「お母さんが、仕事で海外に行くことになったから、私一人で生活なんて無理でしょ? だから、おばあちゃんの家に来たの」



「お父さんは?」



「お父さんは………私が小さい頃に、亡くなった」



大好きだったお父さん。



優しかったお父さん。



私が八歳の時に、病気で亡くなった。