君色の夏





「………涼平はさ。隠したくて隠してたわけじゃない。ただ、言えなかったの。だから、決して涼平を責めないであげて」




「うん」




「涼平は………脳の病気なの。脳に腫瘍があって……きっと今日倒れたのも、その影響だと思う」



脳に、腫瘍………。






意外にも、私は落ち着いていた。




確かに今思えば、変だった。




山登りに行った時、涼平は頭を押さえて倒れていた時があった。



りっちゃんが観覧車の中で涙を流したあの日は、涼平が家にいなかった。




涼平がいなかったあの日は、きっと病院に行っていたんだろう。



すべての謎がパズルみたいに合わさって、ひとつになる。




「普通なら、その腫瘍は取り除けるの。でも、涼平の場合……進行が早くて、もう腫瘍が手術できない大きさになっちゃって」




手術、できない………?



それって、治す方法がないってこと?