君色の夏




なんで私は病院にいるんだろう。



なにやってんだろう、私。



どうしてこんなところにいるの?




「ちょっ……千夏! どこ行くの!?」




もうわけがわからなくなって、私は病院を飛び出した。




いつの間にか雨が降っていたみたいで、雲がかかった夕方の空が私を包む。




私は、雨に打たれながら辺りをさまよい続けた。




ここは、どこなんだろう。



涼平の高校がある町なのか、違う町なのか、分からない。



まったく知らない町を、ただひたすらに走る。



走り続けて辺りが真っ暗になった頃、もう足が動かなくなって近くにあった公園のベンチに座った。



これは……悪い夢だ。



きっと、夢だ。




早く……覚めて。



お願いだから……。