君の花嫁~大学生編~



「別居していても、想いあってはいるから連絡は小まめに取っていたんだけどね。なんか迎えに行くきっかけがなくて。二人を見ていたら背中を蹴られたよ」
「押された、です」
「ああ! そうか、そう。背中を押された」


カインは満面の笑顔をみせる。


「やり直してくる」
「うん。頑張って、カイン」
「カイン。色々とありがとうございました」


伊織が改まって頭を下げると、カインがニヤリと笑う。


「僕は国王にならないけれど、それなりの地位と役職は手に入る。これからの我が国のためにも、日本で得ることは多かった。将来的なビジネスを考えても、伊織と知り合えたことは大きな財産になったよ。これからも宜しくね」


王子の顔をしてそう話すカインに伊織もビジネス顔で大きく頷いた。



そうして、カインは自分の国へ帰っていった――――