「……は?」
義父の言葉に思わず失礼な聞き返しかたをしてしまったが、その言葉以外出てこない。
今なんていいました?
留学生。男性。そこまではすんなり聞けた。
で?
小国の……第三王子?
「王子……様ですか?」
「うん、そう」
何でもないことの様に義父は言うが、日本語に間違いがなければ、その言葉の意味することはとてつもないことだ。
隣の伊織を見つめると、何とも複雑そうな顔でため息をつく。
そうして、ゆるゆると言葉の意味を理解していく。
「お、お義父さん。意味がわかりません。王子様が日本に留学生としてくるのはわかりましたが、その、なぜ家に? 王子なら、国賓です。政府や皇族が招くものなのでは? それがなぜ家に?」
私が混乱ぎみに話すと義父はそれも予測の内だと言うように深く頷いた。



