『何するんだよ!』
『佐々木って…お前だったのか…』
佐々木 和哉(ささき かずや)。
生徒会に所属してる奴。
一度関わったことがある。
『お前は…』
『…お前が果歩に手出したの分かってんだよ』
『あぁ。だから?』
ムカついた。
何度も殴った。
和哉の血が付いたのが分かった。
人に殴ったのは初めてだった。
俺の頭の中は真っ白で、
ただ果歩の笑顔が浮かんでた。
フラフラになった和哉は俺に
『お前が、雨宮さんの事好きなのくらい前から分かっているよ』
『は?』
『お前もしかしてさぁ』
『…』
『今までずっと裏でこれと似た事してきたんじゃないよなぁ?』
『…』
『なんだよそれ。そんなお前に、俺を殴る資格あんのかよ』
『…お前に、何が分かる』
和哉が言っていることは全部あってた。
『俺は本気だから』
和哉はそう言った。
多分、果歩の事をだろう。
『勝手にしろ』
それから和哉は運ばれたらしく、夕方家に電話が掛かってきた。
俺は和哉に暴力を振るったことを認め、見事に停学となった。