先生も何も言わないし、空本人ともなんの連絡もなく、
私は心配になった。
お昼になり、教室で緑とお昼を食べていた。
するととんでもない情報が耳に入ってしまった。
私達の離れた後ろの方で男子の声が聞こえた。
「なぁ、空さ、」
空?
「空がどうしたんだよ」
「いや。停学だってさ」
え?
空が、停学?
どういう意味?
「あー、それ俺も噂で聞いたわ。マジな話なのかよ」
「さあな。俺もそう聞いただけ」
嘘だよね…。
「なにやらかしたんだろうな。停学なんか。バイトが見つかったとか」
「空ってバイトしてたっけ」
「じゃあ、酒かタバコとか?」
「…そんなやつだったっけ」
違う…
空はバイトもしてないし、お酒もタバコもしない。
「緑…」
私は緑に助けを求めた。
「…でも本当か分かんないよ、噂だって言ってたし。なにかの誤解かもしれないよ?」
「だよね…空に限ってそんな…」
信じられない。
空はあんなんだけど
停学するような人じゃないし。
悪いことするような人じゃないもん。
絶対…。
「本人に聞かなきゃね」
「そう、だよね!私もう一回LINEしてみるね!」
安心してた。
だってそんなはず、無いと思ったから。