今日は空とお家デートです。






「空勉強頑張ってるね」







お家デートとは言っても勉強会みたいなものだけど。






「あぁ。果歩と同じ大学行きたいからな」







「そっか、なんか嬉しい」






「そー」






黙々と手を進める空をじっと見る。






空にもこういうところあるんだな。







「前の三者面談でさ、先生にこのまま勉強頑張ればいけるかもって言われた」







「本当?」







「あぁ。やれば出来るんだなって褒められたよ」






「ははっ、嬉しかった?よしよししてもらった?」







「なわけ。んなもんするかよ」







「だよねー」







「まあ、果歩からなら、いいけど?」







「えっ」







「冗談だよ、引くなって」







「あ、いや。そんなんじゃなくて」






意外だと思った。







たまには空も甘えるんだなって。






「だったらなんだよ」






「なんか空、可愛い」







「はっ!?可愛くねーよ」






空はシャーペンをバンと机に置いた。







「可愛かったよー?」







「言うな」






「なんで?」







「…男が可愛いとか言われても全く嬉しくねぇから」







「ふーん?そうなんだ」







「あぁ、そうだよ」






「へー」






空は再びシャーペンを握り勉強を始めた。






「頑張ってね?」







「はっ、他人事かよ」






「違うよー」







「果歩はどうせ推薦で先決まるもんな?」







「そうだけど…」







「ま、俺も頑張るから。果歩も頑張れば?」






「ははっ、なにそれ!」






空といたら楽しい。






それは今までに何回思ってきたことかな。





そうやって何回も言っちゃうくらいにきっと、






私には空が必要で。







空は私の笑う道。






「空大好きっ」






私はいつまでも、空にベタ惚れなんです。