小さい頃からずっと、サッカーばっかりだった。
勉強も、恋愛も何もかも捨ててサッカーだけに集中した、本当にサッカーバカだったと自分でも思う。
勉強はいつもだめだった。
授業中は自分なりのサッカーノートをまとめたり、寝たり
テストは毎回当たり前のように10点代のクラス最下位。
母さんに何回も叱られた記憶がある。
けど勉強は嫌いだったし、しない分はサッカーで頑張った。
クラブチームにも積極的に参加した。
これが小学校の時の俺。
だけどその端には果歩もいた。
小学校6年の頃、周りに彼女が出来た。
だけど俺は全く興味がなかった。
初め告白されたのは小学校3年の時。
即振った。
それから俺は1年間に5回は必ず告白されてた。
正直ウザかった。
彼女なんか作ってもなんの得もない。
周りを見ればイカれた奴ばかり。
サッカーに集中出来なくなると思ったからいらなかった。
俺からサッカーを取ったら本当に何もない人間になってしまうから。
それだけは避けたかった。
日本代表ジュニアチームにも招待された。
小さい頃、あの約束をした年の時果歩の事を想っていたのは本当だった。
けど、付き合う気もコクる気も無かった。
果歩を意識するようになったのが中学3の時。
クラブチームも途中でやめた。
日本代表ジュニアチームも断った。
俺の中はサッカーで満たされていたのに、いつの間にか無くなっていた。
果歩ばっかに目がいった。
だけど相変わらず勉強はだめだった。