Magic of Chocolate

 「何泣いてんだよ、俺が泣かせたって思われるだろうが」



 
 「半分はあんたのせいだよ・・」



 
 もう半分は、あたしが勝手に思い込んでたの。




 「何で、ここにいるの?」




 もしかして、あたしのため?



 
 「渡したいものがあったから。



 
 これ、やるよ」




 純の手から、あたしの手に渡された大きくも、小さくもない紙袋。



 
 取っ手には、まだ純の手の中の体温が残ってる。