Magic of Chocolate

 あたし、この人が好きかも。



 
 春休み中も、ずっとこの人のこと考えてた。




 やっと逢えた。



 
 そんなキモチが、あたしの中を駆け巡っていった。




 「入学式、遅れる。




 早く行こう」




 あたしの手をひいて、小走りに学校へ行ったこと、今でも覚えてる。




 大きくて、ゴツゴツしてて、でも暖かくて優しい、純の手。



 
 今も変わらない。