Magic of Chocolate

 電車から降りたとき、駅のベンチに彼が座ってたの。



 
 すぐに見つけた。




 制服、同じ高校の着てる。



 
 受かったんだ。



 
 嬉しかった。



 
 あの受験の日から、何か特別な何かが生まれたような気がしてた。




 新しい何かが始まるような気がしてた。




 彼のいるベンチに近づいていったら、彼もあたしに気付いてくれた。




 「受かったんスね」



 
 おはよう、よりも合格の確認を先にするなんてびっくりした。