徒然恋物語



「どうせ向かないですよ〜。私は活字みたら頭おかしくなる」


紗理は頬を膨らしてそっぽを向いてしまった。その仕草を見てかわいいと思ってしまう。


かわいいっていいなぁ。


「まあ試しに読んでみてもいいかもよ? ていうか読んで? そして語ろう?」


ぴよちゃんはどうも布教したい(仲間を増やしたい)わけなのか紗理に強く勧める。


あたしはくすくすと笑いながら食べ終えた弁当箱をしまっていると、昼休み終了のチャイムが鳴った。


「あはは、また今度ね」


紗理はそそくさと教室を出て行った。


しつこく勧めるぴよちゃんから逃げたかったんだろうね。


「はぁ〜。ちかちゃんも手伝ってね?」


あたしまでとばっちりを食らうなんて……。


あたしは笑ってごまかした。




授業が終わって、あたし達はバレー部で励む紗理にばいばいをしてから、帰ろうと校門で集まっていた。


ノートの提出が遅れて直接先生に届けるまで待っていてとぴよちゃんから言われたからあたしと優子はぼーっとしながら待機した。


数ヶ月前とは違って空が青々としてキラキラと眩しかった。


太陽は綿あめみたいな雲に隠れたりでてきたりしている。


日光が当たって日焼けしないようにあたしたちは木陰に隠れていた。