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何回付き合ったことある?
何回デートした?
じゃあ……何回、
アレをしたのーー?
という感じで女子高生の恋愛話というものは少しばかり、いや、とてつもなく激しいものだったりする。
あたし、及川ちかは恋愛話がそこまで好きじゃなかった。
むしろきらいと言えた。
だって生々しいんだもの。
新高校二年生になったあたしは、現在いつもの友達といつも通りの話をしている最中である。
「でね? 毎日求めてくんの〜。あれかな、体目当てってやつかなこれ」
紗理は涙目であたしの両手をつかんできた。
あたしたち四人の中で唯一の別クラスの紗理は、週一のペースで混じってきて一緒に昼食を囲っている。
ゆるふわに巻かれたポニーテールが可愛らしい紗理、
赤いメガネがとっても似合う身長139センチのぴよちゃんこと陽由(ひよ)、
正統派美少女って感じのくせにけっこう腹黒い優子。
みんな可愛かったり個性あったりですごく羨ましかったりする。
対してあたしはーー
これといって美少女ってわけでもなければブスでもない。趣味は携帯小説をよむこと。
ザ・一般人だ。