「ねーえ!ねえ!中川 葵ー!!」




少し前から何か変な男子が

付きまとってくる。



あ、田﨑くんじゃないよ!



「もう!なに!!?」





他クラスの本城くん。


私が一人で歩いていると
ずっと後ろをついてくる。



「最近、中川可愛くなったよな!
ねえ、俺と遊ばない??」



「遊びません。」



本城くんの事は好きじゃないけど
”可愛い”って言葉にはきゅんと
してしまった。




だって最近は見た目を気にして

慣れない化粧をしてみたり、

スカートも何回か折ったりしてる。




だから感想みたいなのを言われて
嬉しかった。




「お願い!一回だけでいいから!
お前、別に和也と付き合ってる
訳じゃないんだろ?」



あ、和也とは田﨑くんの下の名前です。



「そうだけど?てか、本城くん
田﨑くんと仲良いなら気を使って
私に話しかけてこないでよ!!」



たしか本城くんて田﨑くんと
結構仲良いよね?


なのになんで友達の好きな人に
ちょっかいだすの??



「だってあいつが好きになったお前に
興味あるんだもん!どんな奴か。」


「変わった人なんだねっ」



とにかくしつこいから
どこかに行って欲しい。。