契約恋愛





「...9組、私だけ?」





「あ、私3組、亮太と一緒だー。」



「ね、ねえ!杏璃助けてー!
私一人とか無理、知り合い誰もいないとかやっていけない」




「助けてあげたいのはやまやまなんだけどさ、菜乃香の教室と私の教室階違うからなー...」



「うそ!ほんとに!?」




「菜乃香教室の案内図見てないの?
9組だけは2年生と同じ階なんだよ。
ほら」


そういって、杏璃が指さした先には1-9の文字。


その隣には2-8




「え、ねえこの案内図おかしいでしょ!
なんで2年生のところは9クラス分は入れるの!?」






「あれじゃん?2年生の教室の部分てさ、渡り廊下ちょうどないとこだから、そのぶぶんのスペース余ってたんじゃん?
それに、2年生までは8クラス制だったのに、うちらの代から9クラスだからねー」





杏璃はそう軽く言うけど、それじゃ私いちいち上まで登らないと、一年生の他のクラスと関われないってこと?




ついてない。





そう思うしかなかった。