俺は
目を覚ました。





姫喜はまだ
眠っていた。




走り疲れたのかもしれない。




彼女の頭を
ゆっくりなでた。



顔にかかる
髪をはらってあげた。














ゆっくりゆっくり
彼女のまぶたが開いていく。



焦ったように
俺から離れた。








『ごめん』







俺は
彼女からまた携帯電話を奪う。