あなたとのキョリ

✻鈴華side✻

『はぁ…』

疲れる…

なんで普通に出かけるだけで声をかけられるのよ


「ねぇねぇ一緒に…」

『けっこうです』

自分で言っておきながら、少し心が痛む

でも…
こんなふうにすっぱりと切り捨てないと
期待させてしまう

はぁ…

「なぁ」

今度は声をかけられ、さらに肩を掴まれた

『なに…っ!!』

思わず振り返ると
わたしの体は凍ったように動かなくなった


この人は…



「やっぱ鈴華じゃん
元気だったか?」

『あ…』

思い出したくもない記憶

わたしが中学の頃
最後に付き合った人…


「久しぶりだな」

彼は、昔と変わらない笑顔で笑った


彼の本性を知る前の…

わたしが大好きだった笑顔で…