「おはよう桃
なんか、今日このクラスに転校生が来るらしいよー」
『おはよう鈴華
転校生来るんだ』
まっさきに思い浮かんだのが成海さん
昨日駿君との会話で同じ学校に通えるって言ってたから、成海さんだろうな
でもまさか同じクラスだなんて思わなかったな
駿君のいとこなら、仲良くできたらいいな
「はい、みなさんおはよう
今日は転校生が来ました」
教室がざわつき始める
この学校には転校生なんてめったに来ないから、みんなわくわくしてるんだろうな
「どんな子かなぁ?」とか、「女の子?男の子?」とか言う声があちこちから聞こえてくる
わたしはもうすでに会ってるから、なんだか少しだけ優越感
「林さん、入って」
「はい、失礼します
こんにちは、林成海(はやしなるみ)です
よろしくお願いします!」
やっぱり成海さんだ!
元気ではきはきしてるなぁ
「成海さんは、一時期こっちに住んでて
引越したけど、また戻ってきたそうです
みなさん仲良くしてくださいね」
それも知ってる!
わぁ、なんか嬉しい!
みんなより早く転校生の成海さんはのこと知ってるの、得した気分!
ホームルームが終わると、みんなぞろぞろと成海さんの席に集まっていく
転校生が来た時の恒例行事だよね
でも成海さんは集まってきた人達に軽くあいさつをすると、まっさきに駿君の席にきた
「しゅーんちゃん!
同じクラスだね!すっごく嬉しいな!」
そして昨日見たキラキラした笑顔を駿君に向ける
…なんだか胸の奥がモヤモヤする
いとこだから仲がいいのは当たり前だけど、駿君が女の子と仲良くしてるの見ると、嫌だな…
あ!わたしのバカバカ!
こんなこと思っちゃダメ!
少しは大人にならなくちゃ!
「ねーえー駿ちゃん!
学校案内してー
来たばっかりでわからないよー」
「え?俺よりクラスの女子に聞いた方が
わかるし、友達もできて一石二鳥じゃないか?」
「いいよー
駿ちゃんがいれば成海それでいいもん」
「いや…
そういう訳にも…」
駿君が困ってる?
確かにクラスの子とも仲良くならなきゃ成海さん困っちゃうよね
うーん…
よし!迷ってないで行動に移すべき!
『あの…
よかったらわたしが案内しようか?」
