『はぁ…
全然眠れなかった…』

あの女の子は誰なんだろう
駿君とどんな関係なんだろう

あの子と話してる時の駿君の笑顔が忘れられない

すごく優しい笑顔

あの子のことが
すごく大切なんだね

『学校行かなきゃ』

重い体をベッドから起こして、制服に着替える

下に行くと、いつものようにお母さんが朝ごはんを作ってくれていた

「桃、おはよう
なんか元気ない?大丈夫?」

『大丈夫だよ
ありがとうお母さん』

なんだか今日は食欲もないなぁ…
いつもだったらすごくお腹がすいてるのに

『ごめんお母さん
残しちゃった』

「珍しいね
体調悪いの?今日は休んだら?」

お母さんが心配そうな顔でわたしを見る

お母さんにまで心配かけちゃった
ごめんね…

『大丈夫
いってきます』

「いってらっしゃい」

はぁ…
足が重いなぁ…

『っ!』

玄関を開けると駿君が立っていた

「おはよう桃
昨日は急にごめんね」

いつも通りの駿君

なんだか涙が出そう…

聞きたいことがありすぎて、なにから聞けばいいのかわからない

『駿君
あの子…誰?』

「あの子って…
成海のこと?」

成海さんって言うんだ
綺麗な人だったなぁ…

「成海は

俺のいとこだよ」