あなたとのキョリ



『駿君、一緒に帰ろう!』

「ああ、帰るか」

こんなふうに、駿君と毎日一緒に帰れてすごく幸せ

こんな日が、ずっとずーっと続けばいいのにな

『ぴぴちゃん元気?』

「元気だよ
またいつでも見に来なよ」

『行く行く!』

はぁ~
テスト勉強でしばらく会えてなかったから、ぴぴちゃんに会いたくて仕方ない

『あれ?
あの人誰だろう』

駿君の家の前に誰かいるなぁ
ここら辺では見たことない人だ

駿君の知り合いかな?

「…成海」

『え?』

駿君が呟くと、その人は振り向いて、すごく嬉しそうな顔をすると、こっちに向かって走ってきた

ううん
正確には、駿君に向かって走ってきた

「駿ちゃん!」

そしてその人はそのまま駿君に抱きついた

え?なに?
今わたしの目の前で何が起こってるの?

女の子が、いきなり駿君に抱きついて、駿君は女の子を驚いた顔で見て…

「成海、なんでここに…」

「駿ちゃん!会いたかった!
わたしね、またこっちに戻ってきたの!
家はここら辺じゃないんだけど、駿ちゃんと同じ学校に通えるの!」

会話だけでも、女の子にとっても、駿君にとっても、お互いが大切な存在なんだってことが伝わってきた

わたしの知らない話を二人で笑顔で話してる

やだ…
ここにいたくない…

『駿君…
また明日…』

わたしはそれだけ呟くと、自分の家に走って帰った

『はぁっ、はぁっ』

頭が混乱してうまく働かない

あの子は誰?
どういう関係なの?

『うっ…
わからないよ…』

全然わからない…
駿君
答えを教えてよ…