あなたとのキョリ

4組の、
相澤美乃里(あいさわみのり)さん…

成績はいつもトップで、妖精じゃないかというくらい綺麗な人。
性格もとても優しくて、クラスの人気者。この学年に知らない人はいないんじゃないかというくらいの有名人。

「え!?
あの相澤さん!?
涼太夢見てるんじゃないの!?」

「し、失礼だな!
昨日の放課後中庭に呼び出されて、告
白されたんだよ!」
ショックすぎて、言葉がでない

「う、嘘でしょ…」
鈴華もとても驚いている

『相澤さん…』

「桃…」

「ん?
桃どうした?」

「うるさい!
あんたは黙ってて!」

「な、なんだよ急に」

『すごいじゃん…』

「「え?」」

『すごいね涼太!
あんな綺麗な人が彼女なの?
幼なじみとして鼻が高いよ!』

「も、桃?」

『そっか、そっか。
お幸せにね!』
あとちょっと…
がんばれわたし…

「ありがとな、桃 」

『うっ、なんかお腹痛くなってきた…
保健室行ってくる』
あとちょっと、あとちょっとだから…

「大丈夫か?
ついていこうか?」

『ううん、大丈夫
ありがとう涼太
じゃあ行くね』
わたしはそう言うと、ついさっき降りてきたばかりの屋上へ続く階段を、一気に登っていった。