『す、好きだよ
あたり前じゃんか』
桃と一緒に登校してきた俺を、怪しそうに見る鈴華
「ふーん
じゃあ、あんたはなんで相澤さんといるときより、桃と一緒にいるときの方が本当の笑顔を見せてるの?」
本当の…
笑顔?
『どういうことだよ…』
「あんた、桃といるときの方が楽しそう
まぁ、自分自身が気づいてないならいいわ」
『おい、鈴華』
教えろよ
どういうことだよ
「なんでもない
とにかく、自分で相澤さんを選んだんだから、ちゃんと大切にしなさいよ」
『…んなことわかってるよ』
大切だよ
あたり前だろ
「あんたは優しいからね」
鈴華は優しく微笑んだ
美乃里は
俺にまっすぐに想いを伝えてくれた
その想いを踏みにじってはだめだ…
だから俺も
美乃里の想いに答える
✻涼太side end✻
