あなたとのキョリ


「駿もメロメロだわ〜」

『ふぇっ!?い、いやいや…
でも、慣れない格好だから、変だって思われないといいけど…』

「すごくかわいいから大丈夫よ!
じゃあ、わたしも着替えるからちょっと待ってて」

『うん
鈴華、ありがとう!』

「どういたしまして!」

鈴華も昨日選んだ服に着替えてメイクを始める

ダブルデートか…

本とかテレビとかでしか見たことがないから、今から自分がするって考えると、なんか不思議な感じだなぁ…


改めて自分の格好をまじまじと見てみる

う〜ん
やっぱりスカート短いなぁ

髪の毛、いつもストレートだから
違和感あったらどうしよう


考えれば考えるほど不安になってくる


いやいや!
でも、鈴華が選んでくれた服だし!
鈴華がわざわざ早起きして髪の毛とメイクしてくれたし!大丈夫だよね!

「桃、終わったよー…
なに1人で暴れてるのよ」

『えっ!?な、なんでもな…
鈴華!すっごくかわいい!』

わぁぁ…
お人形さんみたい…

リップはわたしの塗ったベビーピンクよりも赤い色

ぷるぷるしてて、ほんのり赤くて、
なんだかさくらんぼみたい!


服は、白いブラウスに淡い水色のスカート

首にはシルバーのハートのネックレスが輝いていた


『シンプルな格好なのに、モデルさんみたいだね!』

「わたし、
服はあんまり派手なの着ないの」

『どうして?』

「だって、服より自分を見て欲しいなぁって…あ…」

鈴華の顔がみるみる赤くなっていく


かわいい!
あの鈴華のこんな姿が見られるなんて!

『早く井上君に見せたいね!』

「桃もでしょ?」

『わ、わたしはいいよ
鈴華の後ろに隠れてる…』

「だーめ
なんのためにおしゃれしたと思ってるの
駿にじっくり見せてあげなさい!」

『ええええ!?』

た、確かになんのためにおしゃれしたのってなるけど…

恥ずかしいものは恥ずかしいよー

「あ!そろそろ行かなきゃ!」

『待って!心の準備を…』

「問答無用!行くぞー!」

『ふええぇ』

わたしはそのままずるずると鈴華に引きずられながら駅前まで向かった