「はいまずファンデーション」
『はい!』
鈴華はわたしの前髪をピンで止めると、手際よくファンデーションを伸ばしていく
『鈴華プロみたい!』
「ふふっ、これくらい普通よ」
1人じゃメイクできないわたしにとっては本当にプロみたいだよ!
すごいなぁ!憧れる!
「はい次はアイシャドウー」
『はい!』
「目つぶっててね」
目を閉じると、まぶたに柔らかいものがのり、目頭から目尻にかけて移動していく
『この柔らかいのなに?』
「これは、チップって言って、アイシャドウを伸ばすときに使うんだよ」
『へ〜』
鈴華は物知りだねぇ
チップ、チップ…
よし、また一つ知識が増えた
自己満足している間に
鈴華はアイシャドウも終わして、リップを出していた
『やっぱりベビーピンク
すっごくかわいいね!』
「ね!いい色選んだね、桃」
『うん!』
鈴華がわたしの唇にリップを塗ってメイクが終わった
なにもかもが初めてのことで、新鮮な気持ち
新しい自分になったみたい
『リップ、ぷるぷるするね』
「触っちゃだめだよ
桃は初めてのメイクだったからあんまりしなかったけど…
それでもめっちゃかわいい!鏡見てみなよ!」
『わぁ…』
すごい…
ほんの少しのことでも、別人みたい
『鈴華!メイクってすごいね!』
「あははっ
でも、桃はもともと色白だし、目もパッチリしてるし、メイクしなくてもいいくらいかわいいけどね」
『そ、そんなことないよ!』
メイクのおかげでこんな風に変われたんだよ!
メイク、勉強しなくちゃなぁ…
