『えへへ
何か、こうしてると親子みたいだねぇ』
「親子?」
『うん!
鈴華がお母さんで、駿君がお父さんで、
わたしが子ども!』
「桃子どもなの?
駿と奥さんじゃなくて?」
『へっ!?い、いやいや
そ、そんな…』
お、お、奥さんなんて…
鈴華ったらー!!
は、恥ずかしいじゃないかー!!
こっそり駿君の顔をチラ見すると、駿君も顔を真っ赤にして手で口を抑えていた
『〜っ!
あっ、く、靴!
靴とらなきゃー!』
気まずくなって、わたしはごまかすために手を離して靴箱まで走っていった
奥さんかぁ…
そんなに幸せなこと…
あるのかな
駿君の奥さんになれたら
毎日一緒に過ごせるんだよね
いいなぁ…
…はっ!
わたしったら何を考えて!
ううう…
恥ずかしい…
鈴華が変なこと言うからー!
「桃?いつまで靴箱の前で固まってるの
ほら、帰るよ」
『あ、うん…』
いつの間にか駿君と鈴華が追いついてきていた
な、なんか駿君と顔合わせずらい…
「桃…か…帰るか…」
『ひゃっ!あ、うん…帰る…』
駿君まだ顔赤いままだ…
きっとわたしも真っ赤なんだろうな…
ふぇぇ
恥ずかしいよぉ…
穴があったら入りたい気分だよぉ…
「ちょっとからかっただけなのに
2人ともピュアすぎでしょ〜
かわいいな〜」
『も、もうっ!
鈴華からかわないでよ〜!』
「ごめんごめん」
わたしが鈴華をポカポカ叩くと、後ろから駿君がわたしの手を優しく掴み、
「…帰るぞ」
と呟いた
『は、はいっ…』
呟いた駿君の目と声が
あまりにも優しくて
つい敬語になってしまった
駿君は、そのまま手をつないで歩き出す
「仲良しね」
『鈴華〜』
「わかったわかった」
鈴華がにこにこしながら1歩後ろを歩く
気を使ってくれてるのかもしれないけど…
見らてると思うと恥ずかしいよ〜
でも…
いつもより温かい駿君の手を
離したくない…
わたしがギュッと握ると、駿君も握り返してくれた
わたしを見て微笑む駿君の笑顔は
ずっとこのままでいたいと思わせてくれた
