あなたとのキョリ

「桃ただいまー
はいっ
鏡と冷たいジュース!」

『わぁっ!
鈴華ありがとう!』
しかもこれ、わたしが大好きなジュースだ!

「桃、そのジュース好きだよね」

『うん!大好き!
ありがとう鈴華!
さっそくいただきまー…』

「ちょっとちょっと」
ジュースを飲もうとするわたしの手を、
鈴華が急に止めた

『えっ?
どうして?』
ジュース早く飲みたいのに、
鈴華はどうして飲ませてくれないのかな

「まずは鏡見てみ?」

『えっと
か、鏡?
き、きゃーーー!!』
だ、誰これ!?
目がすっごい腫れてる!

「自分の顔に驚いてどうするの
ほら
ジュースで目冷やしな」
鈴華はクスクス笑いながらわたしの目にジュースを押し当ててくれた
あ〜、ヒンヤリして気持ちい〜

「ふふっ
桃すごい間抜けな顔になってるよ」

『まっ、間抜け!?
鈴華ひどーい!』

「あははっ!
冗談冗談
桃ちゃん怒らないでー?」

『もー!
子ども扱いしないでよー!』
わたしが頬をぶーっと膨らますと、鈴華はもっと笑い始めた
もうっ
わたしはもう高校1年生なのに!

大爆笑する鈴華が面白くなってきて、わたしもだんだん笑顔になっていった

こんなふうに鈴華と一緒に笑いあえる毎日がすごく好き
わたしが笑顔でいられるのは、鈴華のおかげ