「無事に駿と仲直りできたみたいで
よかったね、桃」
『や、やっぱりわたしたちが距離置いてるの気づいてた?』
「あたりまえでしょ」
次の日
一緒に登校してきたわたしたちを見て
鈴華がそう言った
やっぱり鈴華はすごいなぁ
「もうっ!
心配してたんだから!」
『ごめんね…
いろいろありがとう、鈴華』
「いいのよ
また桃が笑顔になったんだから」
『鈴華〜』
優しすぎるよ〜
わたし鈴華と親友でよかった〜
「一件落着ね」
『…ううん
まだ…残ってる…』
「え?」
『鈴華!駿君!
わたしがんばるね!』
「えっ?う、うん
が、がんばって!」
『うん!』
わたしは鈴華と駿君に手を振ると、ある人を探しに教室を出た
『あ…』
「あ…桃
昨日は、その…
本当にごめん…」
教室を出ると、涼太がちょうど教室に入ろうとしているところだった
涼太は申し訳なさそうにわたしに頭を下げている
下を向いていても、湿布を貼っている頬が腫れているのがはっきりと見えた
『…あのね、涼太
苦しいのに、わたしに気持ちを伝えてくれてありがとう』
「えっ?」
わたしにお礼を言われたのが意外だったのか、涼太はキョトンとしてわたしを見た
『でも、涼太の気持ちには答えられない
ごめんね…』
「そんな顔するなよ
全部…俺が悪いんだ…
……駿と、これからも仲良くな」
『うん…
ありがとう』
わたしはそう言うと
涼太に手を振り再び走り出した
……ありがとう、わたしの初恋の人…
わたしは、今のこの恋を
大切にしていくよ
『あっ!!』
屋上へと続く階段の前で
わたしはその人を見つけた
『成海さん!』
わたしが名前を呼ぶと
成海さんは振り返って、不機嫌そうな顔をした
「…なに?」
『あ、あのね!
話したいことが…』
「ここじゃ目立つ
こっちにきて…」
言い終わらないうちに、
成海さんはわたしの手を引いて屋上へと向かった
ちゃんと言わなきゃ
これからも、駿君といたいから…
