『え…?』
うそ…
今…なんて…?
『りょ、涼太?
冗談なんか、やめてよ…』
「冗談じゃない
本当に別れた」
うそでしょ!?
どうして!?
『な、なんで!?』
「……」
涼太を見ると、苦しそうに顔を歪めていた
そんな顔して…
相澤さんのことまだ好きなんじゃ…
「……」
『涼太ってば…』
さっきから何も答えてくれない
こんな涼太…
初めて見た…
「もういいんだ…」
涼太が小さく呟く
そんな…
本当に…別れちゃったの…?
どうして…
『きゃっ!?ちょっと、涼太!?』
涼太は後ろからキツく抱きしめると、わたしの肩に顔をうずめた
『は、離して…』
なんとか涼太の腕から抜け出そうとするけど、抱きすくめられて身動きができない
「桃…」
涼太がわたしの肩に顔をうずめたまま
名前を呼ぶ
思わずビクッと体を震わすと、涼太は顔をあげてわたしを見つめた
「桃…」
『な、なに?』
「……好きだよ………」
『…え……?』
涼太…?
いま……
好きって言った…?
「桃が、好きだ…」
もう一度囁かれて、わたしの頭が思考停止する
好きって…
『…うそ……』
「本当だよ
桃が、好きなんだ」
涼太が抱きしめる腕に力を込める
『いつ…から…?』
「…わかんねぇ
多分、ずっと前から…
美乃里と付き合って、桃が好きだって気づいたんだ」
ずっと…前…
『そう…
だったんだ…』
「ごめんな…」
『ううん』
全然知らなかった
ずっとわたしの片思いかと思ってた
でも今わたしが好きなのは
駿君
一番大好きな男の子
だから…
『涼太
わたしは、駿君が好きなの
だから、その…
は、離してほしいな…』
涼太のことを嫌いなわけではないけど、駿君以外の男の子に抱きしめられるのは
嫌だな…
「…嫌だ……」
『え?きゃっ!』
涼太がさらにキツくわたしを抱きしめる
さっきまでは感じなかった恐怖が、今は
はっきりと感じる
『涼太!離して!』
「……」
必死に抜け出そうとしても
ガッチリと抱きしめられて離れることができない
『涼太!』
