「日直ー
今日は…桜田か」
『あっ…はい』
あれ?今日日直だったんだ
「これ
職員室まで運んでくれ」
『わかりました…』
それだけ言うと
先生はすたすたと足早に教室を出て行ってしまった
運んでくれって…これ!?
クラス全員分のノート
30冊くらいあるのに…
わたし1人じゃ持てないよ
「桃、手伝うよ」
『あ、鈴華
ありがとう』
どうしようか悩んでいると
鈴華が声をかけてくれた
「先生ったら
これ女の子1人に運ばせる量じゃないよ!まったくもう!」
鈴華は先生に文句を言いながら
ノートを半分以上も持ってくれた
「じゃあ行こっか」
『うん』
わたしもノートを持って鈴華の後をついて行った
鈴華の背中…
いつもわたしを正しい道へ導いてくれる道しるべ
今回のことは
鈴華には話してない
自分で解決しなくちゃいけない問題だから
でも、わたしと駿君の様子がおかしいことなんて、鈴華はとっくに気づいてる
それでも…
あえて聞かないでくれているんだ
鈴華の優しさに
思わず涙がこぼれそうになる
「桃?どうしたの?」
『へっ?』
いつの間にか鈴華と離れていた
「行こうよ」
鈴華がにっこりと微笑む
『うんっ!』
わたしも微笑んで、駆け足で鈴華を追いかけた
