あなたとのキョリ


『あうう…鈴華…』

「え!?桃!?」

ううう
感動した

わたしが号泣していると、鈴華が驚いた顔をしながら頭を撫でてくれた

なぜか駿君まで目をうるうるさせてる

『鈴華ぁ、おめでとう
お幸せにね〜』

鈴華に抱きつくと、鈴華は

「ありがとう」

と言って優しく微笑んだ

よかったぁ
本当によかったよぉ〜

「今度
時間あるとき紹介するから」

『うん!
楽しみにしてるね!』

わたしたちがはしゃいでいると、その幸せな雰囲気には似合わない鋭い声が響く

「桜田さん
ちょっといい?」

いつだかに聞いたこのセリフ
そしてこの声

振り向くと…
ひぃっ!
やっぱり成海さんだ!

『な…なんでしょう…』

恐怖で声が震える
だって、成海さんずっとわたしを睨んでるんだもん!

「成海どうした?」

「あっ、駿ちゃん!
あのね〜、ちょっと桜田さん借りてもいい?」

わたしに声をかけたときとは全然違う高い声

弾ける笑顔で駿君に話しかける

「ひどいこと言わないでよね」

「言うわけないじゃ〜ん」

駿君に話しかけたときのままのトーンで鈴華にも話しかけてるけど、笑顔が怖い

目が全然笑ってないよー

『い…いってきます』

決心して席を立ち
成海さんのあとについて行った