「よし、それなら決まりだな。

明日何でもいいからキャラ弁作ってこいよ」



いやいや、ちょっと待ってよ!?



決まりだなじゃないし、キャラ弁作ってこいって何なの一体!



「嫌だよ、なんであたしが。

大体、作らなきゃいけない理由もわかんないのに、できるわけないでしょ」



「俺が頼んでんのにダメなわけ?」



これって、人に物を頼む態度じゃないよね?



なんでこう上から物を言うかなこいつは。



素直に「うん」って言えないあたしもあたしなんだけど。



どう答えようか迷ってる間に、叶真の周りにクラスの子達が集まってくる。



「何なに~? 叶真君ってお弁当作ってほしいの?」



「やだぁ! それなら私達に言ってくれたらいいのに」



「毎日でも作ってきてあげるよ」