「あんたみたいな奴がいるから、傷つく女の子が減らないのよ……」
また俺に背を向けてる女が静かに言い放つ。
ぎゅっと握られた両手の拳。
そのあと、それが起きたのは一瞬だった。
「地獄に落ちろ!! この複数股男めーっ!!」
いきなり大声を出したかと思ったら、俺に背を向けていた女は、言い訳を並べ立てていた2年の先輩に
強烈な回し蹴りを食らわせた。
それは見事なヒット力で、先輩の尻に直撃。
「ぅわ~……あの先輩、超悲惨……」
俺の後ろで憐れみの言葉と一緒に憐れみの目を向ける響。
確かに可哀想ではあるけど。
俺はそれよりも、回し蹴りを見事にヒットさせた女の方に釘付けだった。

