イジワル彼氏の不器用な素顔




「後片付けは俺がやるから、父さんは先に風呂入って。

おい、大空。おまえも一緒に入ってこいよ」



夕飯のあと、片づけをしながらテレビを観ている大空に声をかける。



「よし大空~。今日はパパと一緒にお風呂入ろうか」



「今日はお兄ちゃんと入るっ」



へぇ、珍しい。



いつもなら喜んで父さんと一緒に入るのに、どうしたんだコイツ。



「大空に嫌われたー」なんて大袈裟にしょんぼりしながら、ひとり寂しく風呂に消えていった父さん。



父さんがいなくなったのを見計らって、洗いものをしていた俺の隣に大空がやってきた。



何だよ、なんか聞きたそうな顔してんな。



気付いてはいたけど、声をかけられるまで黙ってる俺。



じーっと見上げてくる大空は、急にこんなことを言い出した。



「あのね、ボク……お兄ちゃんにレンアイ相談っていうのがあるんだけど」



また変な言葉覚えてきやがった。



今度会ったら、健太のヤツに注意してやんねぇと。



大空に恋愛相談なんて言葉を教えたのは、アイツしかいねぇと思いながら大空の相談ごとに耳を傾ける。