イジワル彼氏の不器用な素顔




「これで母さんとの約束果たせたかな」



墓石にそっと手を添える叶真にどういう意味だろうと考える。



「好きなヤツ紹介するって、昔母さんと約束したんだよ」



「……っ」



言葉に詰まった。



その代わりに目に涙が浮かぶ。



そんな大事な約束なのに、あたしなんかを紹介してよかったのか。



「乃愛だから連れてきたんだよ。

おまえは俺が本気で好きになったヤツって言っただろ?」



本当に嬉しそうに笑った叶真の本心に涙が出た。



それを慌てて手で拭うと、横からハンカチを渡される。



「感動して泣いちゃった?」



ちょっと可愛く聞いてくる叶真からハンカチを受け取り、また余計に涙が溢れた。