150センチの小さな体に生まれつきの猫っ毛+くせ毛。



本人はそんな髪質を非常に嫌がっているけど、あたしは元気で可愛い夏帆によく似合ってると思う。



「女たらしなんて酷い言い草だね~夏帆ちゃん」



今にも噛みつかんばかりの勢いだった夏帆に声をかけたのは、この学校でアイツの親友と認識されてるイケメン君。



「げ……。風間」



「げ……。なんて女の子が言うセリフじゃないよ?

夏帆ちゃんは可愛いんだから、そんな言葉似合わない」



この爽やかに現れたイケメンは、風間響(かざまひびき)



このクラスというか、この学校でアイツに次ぐ2人目のイケメンだったりする。



柔らかそうな色素が薄い茶系の髪。



くせ毛を活かして肩につかないくらいの毛先を上手に遊ばせてる彼によく似合う髪型。



まったく度が入ってない深緑色の細フレームの伊達眼鏡をファッションとしていつもかけてる。



「私はイケメンと名のつく男が嫌いなの。

気安く話かけないでくれる!?」



キッと睨んで、今にも牙を出しそうな子ライオンみたいな夏帆。