母さん自身にしかわからない苦しみ。
少しでも長く生きていたいとやれる治療はすべて受けた。
日に日に痩せて元気がなくなっていく母さんを見てるのは辛かった。
自分は何もできないってあの頃はよく泣いてたな。
入院してる母さんにはバレないようにしてたけど、俺が泣いてたこと母さんは知ってたんだ。
それでも何も言わずに元気なフリして笑ってたな。
大空を連れていくと、ムリしてでも元気に振る舞って喜んで。
母さんが笑ってるのを見てると、本当は病気なんか治ってるじゃねぇの?って思えるくらいだったのに。
それはあまりにも突然やってきて。
俺は……母さんの死を受けいれることができなかった。

