「なんだ、仲直りしちゃったの」



友菜が俺と乃愛を見るなり残念そうに言った。



「あのまま喧嘩してくれたら、あたしにもチャンスがくるかと思ったのに」



淡々と話す友菜に困り笑いを浮かべた乃愛が俺の手を離そうとする。



でもそれを許さない俺は、しっかりと乃愛の手を握り直す。



気持ちを確認しあってから、一緒に登校することにした俺達。



学校に来るまでは普通にしてた乃愛だけど、教室に近付くにつれてずっと繋いでいた手を何度も離そうとした。



それでも気にせず教室に来た俺達をクラスのヤツらがヒソヒソと噂しながら見てきた。



乃愛は気にしてるみたいだったけど、別に付き合ってんだし問題ないだろ。