イジワル彼氏の不器用な素顔




「そうだね」



「じゃ、僕を先輩と思って告白してみてください」



「いきなりは無理だよ」



直球の田辺君に思わず苦笑する。



それに練習でも、叶真以外の人に好きって言うなんて……あたしにできるのかな。



「うーん、それじゃ」



と考えてから鞄からノートを取り出して、シャープペンを走らせる。



「これならどうですか?」



田辺君がノートを自分の顔の前に持って来た。



そこには、叶真の似顔絵が描かれていて、それがまたそっくりで驚いた。



「これ、今の数分で描いたの?」



「そうですよー。似顔絵描くのは僕得意なんです。

なので、これで心おきなく練習できますよ」



ノートを顔の前に持ったまま話す田辺君に何だか可笑しくなってきた。