イジワル彼氏の不器用な素顔




「先輩にも何かあったら言って下さいって言ったんだけど、何も話してくれなくて。

僕ってそんなに頼りないんですかね」



ちょっと寂しそうにしょんぼりする田辺君に可愛い小型犬のイメージがつくのもわかる気がした。



母性本能をくすぐられるタイプだよね、田辺君って。



「そんなことないと思うよ」



そう言ってあげたくなる何かを持ってる田辺君は、あたしの言葉にぱぁっと顔を輝かせる。



「そうですか!? なら、乃愛先輩も僕に相談してください」



えぇ? いきなり?



相談してくださいって言っても、詳しく話すわけにもいかないし。



でも、このままじゃ叶真にもっと変に思われる。



田辺君なら1年生だし、叶真にバレる心配ないかな。



「あの、田辺君は好きな子に素直に好きだって伝えたことある?」



いきなりすぎかとも思ったけど、あたしは自分ができないことを誰かにアドバイスしてほしかった。