「見事に玉砕だね」



次の日。



音楽の歌のテストの順番待ちをしてる途中に響が話しかけてきた。



「砕けてねぇんだけど」



今日も朝から乃愛は相変わらずの態度で。



俺が話しかければ、わかりやすくスッと目を逸らす。



もうここ何日かアイツの目をちゃんと見て話してない。



そのせいか、俺はストレスが溜まっていた。



「まぁまぁ、そのストレスを歌に全力投球してよ」



なんか、響のこの態度ムカつく。



俺が乃愛のことでイライラしてるのわかってて、楽しんでるコイツはほんといい性格してる。



「女の子と付き合った経験が豊富な叶真でもわかんないことあるんだね?」