イジワル彼氏の不器用な素顔




自分の耳を疑った。


これは現実に起きてることなんだろうかと。



宇野先輩、あたしに嘘をついてた?



宇野先輩が好きだって言ったことは全部頑張ってやってきた。



途中でめげそうになっても、先輩のためって必死に頑張ってたのに。



全部、嘘だったの?



「俺がいいって言えば、それをすぐ実行してきて最初は嬉しかったよ。

けど、だんだん重くなってきてさ。度が過ぎるとつまんなくなるでしょ。
新鮮さがなくなるっていうの?

最初は好きになれるかなって思ったんだけど、付き合ってみたらやっぱり無理だったんだよね」



何かで頭を殴られた気分だった。



憧れていた先輩がまさかこんな人だったなんて。



先輩に好きになってもらいたいって、それだけを思ってずっと頑張ってきたのに。



こんなの、ひどい……っ。



その場を動けずにいると、誰かが教室のドアに向かって歩いてくる気配がする。



「もうすぐ彼女来るんでしょ? だったらこんな話してたらマズイじゃん」