イジワル彼氏の不器用な素顔




カラオケルームには戻らず、ホールに設置されていたソファに座って先輩と話をしていた。



あの宇野先輩と2人きりで話してる!



これって夢じゃないよね?



先輩が喋ってるところを記憶に残そうと見つめていると、先輩がニコッと笑いかけてくれる。



「俺の顔に何かついてる? そんなに見られるとちょっと恥ずかしいかも」



照れた表情の先輩も可愛くて、あたしも慌てて目を逸らす。



「す、すみません。憧れの先輩だったんでつい……」



「憧れか……みんなそう言ってくれるけど、そんな響きが似合う奴じゃないよ」



自嘲気味に笑った先輩だけど、そんなことない。



あれだけ人を惹きつける魅力を持ってる人だから。